2008年7月10日木曜日

里仁(りじん)第四-十四

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子曰、不患無位、患所以立、不患莫己知、求爲可知也、

子(し)曰(のたま)わく、位(くらい)無きを患(うれ)えず、立つ所以(ゆえん)を患う。己(おのれ)を知る莫(な)きを患えず、知らるべきを為すを求むるなり。

先生がいわれた「地位のないことを気にかけないで、地位を得るための[正しい]方法を気にかけることだ。自分を認めてくれる人がいないことを気にかけないで、認められるだけのことをしようと勤めることだ」
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■他人の評価に負ける者は、自分の夢を実現できない。

 人を幸せにするのも人、人を不幸にするのも人。人は、他人から良い評価を貰いたいがために頑張る存在だ。栄光、称賛、喝采、人は他人の評価の一つ一つに一喜一憂し、それを自分の勲章とする。そしてそれがその人の誇りや地位を形成する。
 しかし、志を高く持つ人ならこそ、目先の他人の評価ばかりに目を奪われるべきではない。評価が低く、そのために地位も無いからといって腐ってばかりいては、ますます先へと進めない。時間のロスだ。それより自分の成長に全身全霊で集中しよう。成功者の共通点は、成功するまでなりふり構わず先へ先へと突進するところなのだ。人から馬鹿呼ばわりされようとも、自分の道を信じて突進するところなのだ。
 所詮、人間は他人を100%理解できる訳ではない。自分のことさえも分からない馬鹿者たちから評価されても嬉しくはないように、真の評価とは、人物を極めた君子からの評価こそ、真の価値ある評価なのだ。それよりも自分に磨きをかけることにこそ心血を注ぐべきであろう。そんな人物なら、遅かれ早かれ必ず他人に見い出されるものだ。そしてそれに相応しい地位につけるものと考えよう。亀と兎の逸話のように、早く走ろうとしては失敗する。一歩一歩、前へ前へと進む気概こそが成功のゴールへと導いてくれる。まずは、自分の計画や目標、なによりそれを貫徹したいと願う自分自身を信じることだ。

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